佐々木麟太郎がドジャースに指名される「3つの機運」 スポンサーの“ゲタ”を履いて7月のMLBドラフトへ

公開日: 更新日:

 運命の日が徐々に近づいている。

 岩手・花巻東高から米スタンフォード大に進学、昨年のドラフトソフトバンクから1位指名された佐々木麟太郎(21)である。

 史上最多となる高校通算140本塁打の実績を引っ提げて2024年9月に留学。1年目の昨季は全52試合に出場し、打率.269、7本塁打、41打点だったが、今季は日本時間9日時点でチームトップの15本塁打、43打点をマーク。同10日に放った16号は145メートルの特大アーチ。着実に成長を遂げている。

 現地の特派員が言う。

「パワーもさることながら、技術も上がっているでしょう。佐々木が使用している金属バットは規定により、反発係数(BBCOR)は0.500以下に定められており、木製と同等といわれる。それで今季は48試合ですでに去年の倍以上の本塁打を放っていますからね。四球数も多く、出塁率も高い(.414)。選球眼も改善しているとみています」

 佐々木は今年7月のMLBドラフトの結果を踏まえて進路を決める。これまで特定の球団名を公の場で口にはしていない。メジャーから指名されればそのまま入団するか、あるいはこれを拒否してソフトバンク入りするか。指名漏れした場合も、ソフトバンク入りするとは限らない。来年のドラフトを見据えて、そのまま大学に通い続ける選択肢もある。

「とはいえ、上位指名は厳しいのではないか」と、前出の特派員が続ける。

「最新のドラフトランキングを見ても、米メディアの『パーフェクトゲーム』によるトップ400で361位(現地4月24日更新)。主要メディアの『Baseball America』のトップ400、『ESPN』のトップ150では圏外です。一塁と指名打者しかできないこともあって、卓越した打撃力が求められているのは確か。指名漏れの可能性も否定できません」

 しかし、佐々木には他の選手にはない“ウリ”があるという。

「スポンサー収入は年間5000万~1億円はくだらない」

「実に14社に上るといわれるスポンサーの存在です」と、ア・リーグのスカウトがこう続ける。

「佐々木は日本航空やアシックスなど、多くの日本企業と契約を結んでいます。あの大谷翔平ドジャース)の母校の後輩であり、高校時代からの知名度に加え、米国の大学にチャレンジし、メジャーを目指す姿勢も評価されてのことでしょう。14社といえばプロでも破格。スポンサー収入は年間5000万~1億円はくだらないとの声もあるほど。佐々木がMLBドラフトで指名されて入団すれば、継続して支援するスポンサーも一定数はあるでしょう。かつて大谷翔平が日本ハムからエンゼルスに入団した際にも多くのスポンサーがつきましたが、日本市場を重視するメジャー球団にとって、佐々木を指名するメリットはありそうです」

 そんな中、大谷に加え、山本由伸佐々木朗希が所属するドジャースが佐々木を指名するのではないか、という話が聞こえてくる。

「ド軍はもともと日本市場を重視しているうえ、理想とする選手像にも当てはまります」とは、前出のスカウトだ。

「編成トップのフリードマン編成本部長は、選手を獲得する際に、『人間性』を重視しています。その点、佐々木は高校時代から礼儀正しく、報道陣に対しても謙虚な発言を繰り返していました。留学してほどなく、チームメートと英語で会話するように。米メディアのESPNが昨年4月に報じた記事によれば、チームメートのソーム捕手が佐々木の人間性を称えたうえで、『最初に来た時は英語がたどたどしく、彼にとって大変だったが、幸運にも去年の序盤の遠征時に同室になり、Google翻訳で会話したりして楽しかった。今はかなり良くなって、仲間と笑ったり冗談を言い合ったりしている』と証言。大学のエスカー監督も向上心の高さを評価し、『野球に関して言葉の壁はなかった』と言っている。そうした佐々木の真摯な人間性は、ド軍も評価できるでしょう」

 球団のドラフト事情も追い風になるかもしれない。

 MLB公式サイトによれば、ド軍はドラフト指名選手の契約金の原資となる今年のボーナスプールが30球団中最少の約395万ドル(約6億2000万円)。1巡目の指名権はぜいたく税の罰則規定により40番目のスタートとなり、非常に不利な立場にある。上位候補の指名は難しくなるが、現時点で上位指名の可能性が低い佐々木であれば、問題ないだろう。

 佐々木は高校に続いて、プロでも大谷の“後輩”になるのか。

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