著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

シリーズ「第2次世界大戦と原爆」(34)日本原爆研究の限界と米国の国力

公開日: 更新日:
初の原子爆弾開発研究の1日を終え、一息ついている「水素爆弾の父」と言われたエドワード・テラー(中央)とロスアラモス研究所の科学者たち(C)LOS ALAMOS NATIONAL LABORATORY/SCIENCE PHOTO LIBRARY/共同イメージズ

 昭和50年代から60年代にかけて、私は原子物理学者や陸海軍の技術将校に会い続けた。日本がウラン爆弾を持たなかったことは、それはそれで喜ばしいと思ってのことであった。多くの物理学者もその点を肯定した。「当時の日本の軍部は普通の神経ではなかったですからね」と語るのである。「私は殺人… 

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