消えないナフサ供給不安、現場にはモノ届かず…高市首相4.16明言「目詰まり解消」はやはり大ウソだった

公開日: 更新日:

「希望的観測」だけで現場の悲鳴は無視

 医療業界でも品薄は解消されていない。神奈川県保険医協会が先週7日に公表した「医療物資の在庫・供給状況緊急アンケート」(実施期間4月24日~5月11日)の中間集計によれば、医療用手袋について「入荷時期未定」が84.3%。「枯渇している」が29.5%に上った。政府は今月から医療用手袋5000万枚の備蓄を放出するが、月9000万枚程度とされる需要を満たせるかは不透明だ。

 ナフサの安定供給が見通せないことが問題の本質なのに、高市首相は現場感覚と乖離した「希望的観測」をふりまくだけ。先月30日、ナフサ由来の化学製品について「年を越えて供給を継続できる見込み」と表明。それまで「半年以上」と説明してきた供給見通しを引き延ばし、自身のXでも長文でアピールした。

 しかし、これはあくまで一定の前提を置いた話。今月に見込む「中東以外からの輸入ナフサ135万キロリットル/月」が今後も継続できれば、ナフサ由来のポリエチレンや塩化ビニールなど「川中製品」の在庫1.8カ月分の活用と合わせ、化学製品の供給は年明けまでもつ──との仮定に過ぎない。米国とイスラエルによるイラン攻撃で消えた中東産ナフサを代替調達と在庫で何とか穴埋めしているのが実態で、ナフサ自体の供給不安は拭えない。

 これでは企業が防衛的に減産や出荷調整に走るのも当たり前。いくら高市首相が「目詰まり解消」を誇張しても、現場とのギャップは埋まらないのだ。

  ◇  ◇  ◇

 高市政権の無為無策ぶりについては、関連記事【もっと読む】【さらに読む】などでも詳しく報じている。

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