(4)「乗っ取り屋」横井英樹を怒鳴りつけて追い返した

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 驚いたのは横井だ。まさか、いきなり怒鳴られるとは思ってもいなかっただろう。真っ青になってその場を逃げ出した。

 しかし、さすがは乗っ取り屋の横井英樹だ。清二が日本を留守にしている間を狙い、今度は西武鉄道に脅しをかけた。

「ちょうど私はその後、欧州に1カ月ほど行かなければならなかったので、西武鉄道の方に『横井に厳しく言ってあるから、そっちに行っても絶対に甘い顔をしてはだめだ。つけ込まれるからな』と釘を刺しておいたのです」

 ところが、西武鉄道は、あっさり横井英樹の脅しに屈してしまう。「このままでは株主総会はただではすまないぞ」と脅され、びっくりしてしまい、田中角栄と小佐野賢治に仲介役を頼み込み、株を買い戻してしまうのだ。

「欧州から帰ってきたら様子がおかしいのです。それでどうしたのか、と聞くと『株を全部買い戻しました』と言うのです。それを聞き、『しまった』と思いましたが、もう後の祭りです。外国など行かずに慎重に対応すべきでした」


 問題はこれで終わらなかった。ロッキード事件を契機に、横井英樹による西武鉄道株の買い占めに、小佐野賢治が関わっていたことが明らかになってしまう。朝日新聞の取材を受けた清二は、事実関係を確認にやってきた記者に、つい余計な一言を言ってしまう。

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