事件から1年たって見えてきた…ススキノ頭部切断事件の深層

公開日: 更新日:

 昨年7月のことだ。札幌ススキノのラブホテルで首なし遺体が発見された。その3日後、田村浩子は娘の瑠奈(30)から「見て」といわれる。普段と変わらない自然な口調だったため、彼女は浴室に入った。目に飛び込んできたのは「洗い場に置かれている、皮膚を剥がされて全体が赤くなった人間の頭部だった」。

 この時の心境を浩子は弁護士にこう語ったという。

「この世の地獄がここにあると思い、深い絶望感に襲われました」

 週刊文春(6月20日号)に掲載された、この事件の真相に迫る秀逸なルポは、子育て中の親たちに深い衝撃と恐怖を与えたであろう。

 父親の修は名医といわれる精神科医であり、母親も高学歴。一人娘は両親の愛情を一身に受けて育ったはずだった。しかし、小学2年生の頃から次第に不登校気味になる。小学5年生の時、同級生の何げないひと言に激怒した瑠奈が、彼に馬乗りになって喉元に刃物を突き付ける“事件”が起きた。

 事態は好転せず、中学に入学してから瑠奈は登校できなくなっていくが、その頃から人体の構造に興味を持ち始め、頭蓋骨の模型などを部屋に展示するようになったという。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 4

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  5. 5

    狭まる維新包囲網…関西で「国保逃れ」追及の動き加速、年明けには永田町にも飛び火確実

  1. 6

    和久田麻由子アナNHK退職で桑子真帆アナ一強体制確立! 「フリー化」封印し局内で出世街道爆走へ

  2. 7

    松田聖子は「45周年」でも露出激減のナゾと現在地 26日にオールナイトニッポンGOLD出演で注目

  3. 8

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  4. 9

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 10

    実業家でタレントの宮崎麗果に脱税報道 妻と“成り金アピール”元EXILEの黒木啓司の現在と今後