「選手同士が注文を付け合う」 吉井理人が明かすヤ軍の“流儀”

公開日: 更新日:

 伊良部も含めた当時のヤンキースの先発はクレメンス、ペティット、コーンら。2ケタ勝つのが当たり前の投手たちだからこそ、チームのために内角攻めをしてなおかつ自分の投球ができた。当時とメンバーは代わっているものの、求められるスタンスは変わらない。勝利に貢献して、個人成績も残せない選手はヤンキースでは生き残れないのだ。

■伊良部もつたない英語で叱咤

 僕は01年、エクスポズで伊良部とチームメートだったときに、そんな話を聞いた。クレメンスはこんなことを言った、コーンはあんなこともしていた……ヤンキース時代のエピソードを振り返る伊良部は本当に楽しそうだった。

 そうやってチームの勝利のために、選手同士が注文を付け合うヤンキースのムードに感化されたのだろう。エクスポズ時代の伊良部は、若手投手に厳しかった。ストライクが先行しない投手につたない英語で原因を指摘し、アドバイスを送っていた。のちにマーリンズで2年連続2ケタ勝利をマーク、4年40億円でヤンキースに移籍したパバーノは伊良部門下生でもある。

 シビアな一方、結果を残した選手には称賛を惜しまない。その活躍はニューヨークどころか全米で最も大きく報じられるし、待遇もメジャーナンバーワンだ。田中はやり甲斐のある球団に入ったと思う。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒

  4. 4

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  5. 5

    国分太一の不祥事からたった5日…TOKIOが電撃解散した「2つの理由」

  1. 6

    国分太一は会見ナシ“雲隠れ生活”ににじむ本心…自宅の電気は消え、元TBSの妻は近所に謝罪する事態に

  2. 7

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  3. 8

    「ミタゾノ」松岡昌宏は旧ジャニタレたちの“鑑”? TOKIOで唯一オファーが絶えないワケ

  4. 9

    中居正広氏=フジ問題 トラブル後の『早いうちにふつうのやつね』メールの報道で事態さらに混迷

  5. 10

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償