ベストメンバーで準決勝に臨めるドイツに穴はないのか?
どのポジションにも欧州強豪クラブの一線級選手をそろえ、ブラジル戦にはベストメンバーで臨める。一部のメディアは「ドイツ快勝もある」と報じるほど。では、穴はないのか。
フランス戦でアンカーを務めたシュパインシャタイガ―(29)だが、ボール運びに難があり、フランスのプレスにたびたび引っかかっていた。今大会のブラジルの寄せは強力。シュバインシュタイガーが拙いプレーでボールを奪われるようだと、ブラジルの速攻にやられる可能性がある。ラーム(30)は本職である右SBに置くのかアンカーに戻すのか、レーブ監督の悩みどころだ。
そして、現在歴代トップタイの15となっているW杯通算ゴール数記録の更新がかかるFWクローゼの先発起用も、ある種のギャンブルだ。首脳陣が記録を伸ばしてやろうとクローゼ先発にこだわるようだと、チームのバランスが崩れかねない。36歳だけにスタミナの不安もある。
拮抗した勝負はディテールで決まる。何が起こるか分からないのがW杯だ。