“バント下手”阪神・岩田に問われるプロ意識とコーチの怠慢

公開日: 更新日:

 阪神打線は、DeNA先発山口の前に5安打1得点。ホームで屈辱のプロ初完投を許して負けた。

 この日、ファンのため息を誘ったのは阪神・岩田のバントミスだ。二回と四回、それぞれ1死一、二塁の好機に2打席連続のスリーバント失敗。投球に対し、バットのヘッドだけを上から下に動かし当てようとするから、ファウルと空振りを繰り返すばかりだった。

 和田監督はこの失態について「しっかり決められれば相手にプレッシャーをかけられるのに」と言ったが、名門の大阪桐蔭高、関西大OBの岩田は、プロ入り9年目を迎えてもバントがからっきし。成功してもたまたまといった印象で、狙った所へ転がせる技術はない。

 日頃から、リーグ優勝がかかった試合での接戦を想定し、「コツン」「コツン」と練習していれば、逆転優勝が可能な位置にいながら、同じミスを繰り返すわけがない。

 投手は犠打で走者を進め、後続がホームにかえせば自分が楽になる。それでも岩田のバントに対する意識が希薄なら、担当コーチが首根っこをつかまえてでも練習させるべきだ。プロとして恥ずかしい失敗を見過ごしているのならコーチも怠慢だ。中日が強かった時の落合監督(現GM)は「手抜きを放置するチームには致命的な穴があく」と言っていた。

 巨人とは3.5ゲーム差に開いた阪神。連勝は8月21日が最後。波に乗れない原因はこんなところにもある。 投手は投げるだけが仕事じゃない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  4. 4

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 5

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  1. 6

    参院選で公明党候補“全員落選”危機の衝撃!「公明新聞」異例すぎる選挙分析の読み解き方

  2. 7

    「愛子天皇待望論」を引き出す内親王のカリスマ性…皇室史に詳しい宗教学者・島田裕巳氏が分析

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    松岡&城島の謝罪で乗り切り? 国分太一コンプラ違反「説明責任」放棄と「核心に触れない」メディアを識者バッサリ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒