社長「刺激」強調も ハムがアリゾナキャンプ行う“本当の狙い”
アリゾナは基本的に砂漠だから、雨の影響をほとんど受けない。加えて使用するピオリアの施設はパドレス、マリナーズの球場が併設され、パドレス側だけでも天然芝の野球場が大小合わせて8面もある。ブルペンやトレーニングジムも整備され、最新トレーニング機器の充実度でもメジャー屈指の施設として知られる。
施設から車で15分以内の距離には焼き肉店や日本料理を食べられる店もあるから、日本人選手も食生活には困らない。「選手個々の成長を促す」うえで申し分ない環境といえる。
同時に「環境の変化が刺激となってチームの強化につながる」点も見逃せない。
そもそも日本ハムには大谷翔平(20)をはじめ中田翔(26)、陽岱鋼(28)、ルーキーの有原航平(22)ら、将来のメジャー挑戦を視野に入れる選手が多い。こういった連中がメジャーキャンプの充実した施設を使えば、これまで以上に夢は膨らむ。
実際、中田は数年前までメジャーについて「興味ないよ。英語も話せないし」と素っ気なかったのに、13年のWBCで海を渡ると一変。メジャーの充実した施設や開放的な雰囲気を肌で感じたことで「将来的に向こうでプレーしたい気持ちも出てきた」と話している。