「かなり有力」と森会長肩入れで野球・ソフト関係者“大迷惑”

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 トップの発言が足を引っ張りかねない。

 3日、2020年東京五輪パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は都内で行われた内外情勢調査会で講演。開催都市が国際オリンピック委員会(IOC)に提案する五輪の追加種目について「日本で切符が売れて、多くのファンがあることを考えないといけない。そういう意味では、『野球・ソフト(ボール)』がかなり有力だろう」との持論を展開した。

「野球・ソフトボール」の1次リーグを地方で開催する案も披露し「競技はできるだけ(東京以外にも)広げて、オールジャパン体制でやっていきたい」と特定の競技を後押しするかのような発言を繰り返したのだ。

 追加種目の選定に関してIOCのジョン・コーツ調整委員長は組織委に対して「透明性と公平性」を強く求めている。森会長による「野球・ソフトボール」への肩入れは“失点”となる可能性が高い。

 何しろ、IOCは現在、東京五輪の準備状況を注視しているからだ。会場建設やインフラ整備の進捗状況はもちろん、新国立競技場の整備計画の見直しを巡って文部科学省と東京都の舛添要一知事が対立していることまでIOC委員の耳に入っているという。

 そんな中での組織委のトップである森会長による失言はICO委員の心証を害するのは必至。今年9月にIOCに追加種目を提案するが、野球・ソフト関係者は気が気じゃない。

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