著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

DeNA陸上部解散 実業団体制崩壊でプロ化の切磋琢磨は必然

公開日: 更新日:

 瀬古利彦がエグゼクティブアドバイザー(EA)を務めるDeNA陸上部が解散した。箱根駅伝で活躍した東海大OBの鬼塚翔太、館沢亨次ら所属選手とは随時契約で活動を支援していくとのこと。陸上界では既に昨年、日清食品陸上部が同じような方針を取っている。

 中畑清を新監督に据えてDeNAベイスターズが誕生したのが2012年。マラソンの代名詞・瀬古利彦を招いて陸上部を立ち上げたのは翌13年1月だった。古巣エスビー食品陸上部が12年8月に廃部を発表した時、瀬古は既に某企業への移籍話をまとめていたのだがドタキャンに。部員を抱えて夜も眠れず、DeNAからの誘いは涙が出るほどうれしかったと話していた。

 瀬古を除く選手スタッフ全員は最初から年間契約で、当時の田幸寛史監督はやがて中国電力へ、上野裕一郎は立教大学駅伝監督へ転出している。創部7年なら所属選手の競技生活として短過ぎたこともないだろう。

 実業団に所属している陸上選手のほとんどが社員ではなく契約選手だ。企業は減益によるPR効果が欲しいわけで、引退後の保障はないが待遇はいいから、選手にとってウィンウィンの環境。ただ、その幻想もコロナを機に一変しそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒

  4. 4

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  5. 5

    国分太一の不祥事からたった5日…TOKIOが電撃解散した「2つの理由」

  1. 6

    国分太一は会見ナシ“雲隠れ生活”ににじむ本心…自宅の電気は消え、元TBSの妻は近所に謝罪する事態に

  2. 7

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  3. 8

    「ミタゾノ」松岡昌宏は旧ジャニタレたちの“鑑”? TOKIOで唯一オファーが絶えないワケ

  4. 9

    中居正広氏=フジ問題 トラブル後の『早いうちにふつうのやつね』メールの報道で事態さらに混迷

  5. 10

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償