セから異例の提案 日本S“予告先発”広島・緒方監督の思惑

公開日: 更新日:

 異例のケースだ。21日の日本シリーズ監督会議で予告先発の実施が決定。提案したのは広島の緒方監督(47)で、これに日本ハムの栗山監督(55)が同意した。

 過去に予告先発でシリーズを戦った例はあるものの、そのほとんどがパ監督からの要望。パが1994年シーズンから行っている予告先発を、セが完全導入したのは2012年からで、CSでは今もセだけ採用していない。特に短期決戦では、「戦略の幅が狭まる」と敬遠する空気が濃く、昨年の日本シリーズでもヤクルトの真中監督が、ソフトバンクの工藤監督の提案を拒否した。

「今回はそれを緒方監督の方から持ち出したわけですが、当然、損得勘定をしてのことです。監督会議の前に、緒方監督は『黒田(の登板日)だけ言います』と前置きして25日の3戦目に先発させることを公表した。引退を表明して社会的な注目を集めていることを考えれば、黒田の『最後の登板』の日を明かさざるを得ない。本拠地での先発も考えられた黒田の登板日を公表してしまえば、ローテの順番を明かしたのも同じこと。だったら予告にし、日本ハムの先発投手が分かったうえで準備した方がプラスということでしょう。なにしろ緒方監督は、ナイターの日でも毎日午前9時に球場入りし、監督室で数字と首っ引きになるほどのデータ好き。分析に自信を持ってますからね」(地元マスコミ関係者)

 思惑通りにいくか。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘