満を持して就任 巨人新オーナーは読売・渡辺主筆の後継者

公開日: 更新日:

 巨人は18日、新オーナーに読売新聞グループ本社代表取締役社長で、巨人軍取締役広報担当を務める山口寿一氏(61)が就任することを発表した。

 前日17日に相次ぐ不祥事の責任を取り、老川祥一オーナー(76)が辞任。今年6月以降、選手が飲食店で全裸になり、携帯電話で撮影した画像をSNSにアップしたり、同僚選手の野球用具を窃盗して売却するなど、信じられないトラブルが発覚した。山口新オーナーは「不祥事が相次いだが、これを偶然と考えてはいけない。責任の所在、指導が誰の役割か明確ではなかった。『巨人は特別な球団なんだ』という驕りがあり、たるみ、怠けが球団全体にあった。不祥事の発生に歯止めをかけて、強い巨人を取り戻していくことが私の役目」と語った。

 早大出身。かつては敏腕司法記者として知られ、法務部長などを歴任した。2015年6月に50代の若さで読売新聞東京本社代表取締役社長、16年6月には同グループ本社代表取締役社長に就任。読売グループ本社の渡辺恒雄代表取締役主筆(92)の後継者とされる人物である。

「週刊誌に『読売の小皇帝』と書かれたこともある。読売トップとしての影響力は絶大。巨人でも常勤監査役、非常勤取締役、取締役広報担当を歴任していて、実はかなり前から補強などについてGMに細かい要望を出しています。これからはさらなる現場介入は確実。今回、満を持して読売の本丸といわれる山口氏がオーナーに就任したのは、不祥事にまみれた巨人が、それだけ待ったなしの状況ということ。これまでのオーナーとは違って物を言うトップだけに、現場には緊張感が走るでしょう。東京ドームで関係者を叱咤激励する機会が増えそうで、鹿取GMや高橋由伸監督らは戦々恐々ではないか」(読売関係者)

 同オーナーは「再発防止には厳しさが必要」と言った。「コンプライアンスの鬼」の異名があるだけに、今後選手が問題を起こしたら、これまで以上の厳罰は免れない。酒を飲んで全裸になる性癖がある選手は、注意が必要だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?