著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大准教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部准教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

独立L「機械判定」「一塁への盗塁」導入は大リーグの実験

公開日: 更新日:

 米国プロ野球の独立リーグであるアトランティック・リーグ(ALPB)は、新たな取り組みを始めた。「機械判定」と「一塁への盗塁」の導入だ。

「機械判定」はコンピューターシステムにより審判の判定を補助する仕組みで、ALPBでは“AutomatedBall―Strike System”(自動判定装置=ABS)と呼ばれている。

 ABSは今年7月10日に行われたALPBのオールスター戦で初めて利用され、7月25日以降は公式戦でも用いられている。

■これまでの主従が逆転

 連盟会長のリック・ホワイトは「リーグだけでなくプロ野球にとっても画期をなすものであり、オールスター戦で監督、選手、審判、観客のいずれからも肯定的な意見が寄せられたので、ABSの正確な判定を公式戦でも利用する」とABS導入の経緯を説明する。

 大リーグで2008年に本塁打の判定のためにビデオによる確認の仕組みが導入されて以来、「判定は人間の目による」という原則は変化した。

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