著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

独立L「機械判定」「一塁への盗塁」導入は大リーグの実験

公開日: 更新日:

 ビデオ判定を公式戦に導入する前には審判の権威の低下や試合の遅延などが懸念されたものの、導入後に審判の権威の著しい低下や試合時間の顕著な遅延は認められていない。さらに、14年からはビデオ判定の範囲を拡大し、監督及び審判に判定の内容の審議を要求する「チャレンジ」の権利が与えられており、機械を判定の補助に用いることは米国球界の常識となっている。

 しかし、ABSの場合では審判の役割は機械の判定の補正であり、これまでの主従が逆転したことになる。

■レーダー追跡技術を提供

 それでも審判を含む関係者から異論が起きないのは、機械の活用が日常的な米国球界のあり方とともに、ALPBの置かれた状況も見逃せない。

 ALPBは、現存する米国プロ野球の独立リーグとしては93年創設のフロンティア・リーグに次ぐ歴史を持っているものの、知名度も存在感も決して高くない。

 そのような中で、今年2月にALPBは大リーグ機構と提携し、ALPBでの新しい規則の適用や装置の実装で合意している。

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