元日本ハム中村勝がオリックスと育成契約 海外武者修行を経て復活した努力と根性

公開日: 更新日:

「去年、メキシコでだいぶ良くなって、(NPB復帰が)目標に変わっていった。ここがゴールじゃないんで、一歩一歩踏み出していきたい」

 1日、オリックスと育成契約を結んだ中村勝(30)が会見で自信をのぞかせた。

 春日部共栄(埼玉)から2009年ドラフト1位で日本ハムに入団し、14年は8勝2敗、防御率3.79と活躍した右腕。19年オフに退団すると、単身オーストラリアに渡り、語学学校に通いながら現地のプロチームでプレー。昨年2月はメキシカンリーグのグアダラハラ・マリアッチスと契約し、8勝無敗、防御率3.25の成績を残した。

 今年2月、オリックスのキャンプにテスト生として参加。日ハム時代のコーチである福良GM、かつてバッテリーを組んだこともある中嶋監督に評価され、育成といえど、NPBに舞い戻ることがかなった。

「日ハム時代は、とにかくケガに泣かされた」と球団OBは、こう続ける。

「かつては直球が130キロ台後半で、伸びのあるボールとタテに大きく割れるカーブが武器の軟投派投手。順調に成長していたが、17年に右ヒジを痛め、トミー・ジョン手術を行った。球団も長い目で見ていたものの、ケガの完治後も状態が上がらなかったのが、戦力外の理由です。ただ、当時から芯の強い選手でしたね。二軍暮らしが長く続いても、腐らず、絶対に愚痴を言わない。悔しい気持ちがあっても内に秘め、常に前を向ける強さがあった。さすがに海外で語学学校に通いながら武者修行をする根性の持ち主だったとは想像以上ですが……」

 トミー・ジョン手術が功を奏したか、メキシコ時代は直球が自己最速の148キロを計測。古巣に「逃した魚は大きかった」とじだんだを踏ませることができるか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 2

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  3. 3

    佐々木朗希“大幅減速”球速160キロに届かない謎解き…米スカウトはある「変化」を指摘

  4. 4

    ヤクルト村上宗隆 復帰初戦で故障再発は“人災”か…「あれ」が誘発させた可能性

  5. 5

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 8

    「皐月賞」あなたはもう当たっている! みんな大好き“サイン馬券”をマジメに大考察

  4. 9

    ヤクルト村上宗隆「メジャー430億円契約報道」の笑止…せいぜい「5分の1程度」と専門家

  5. 10

    常勝PL学園を築いた中村監督の野球理論は衝撃的だった…グラブのはめ方まで徹底して甲子園勝率.853