DeNA山崎康晃は米挑戦が有力だが…防御率は改善も、不安材料は「奪三振率」の低下

公開日: 更新日:

 しかし、それ以上に気になるのは、2019年以降、奪三振率がガクンと低下している点だ。

 18年までの4年間は投球回数を上回る三振を奪っていたのに、19年以降は今季も含めて奪三振数が投球回数を下回っている。つまりはバットに当てられるケースが増えたのだ。

 日本はメジャーほどチーム数が多いわけではない。対戦する回数が多ければ打者が慣れるのは当然とはいえ、メジャーでは日本以上に奪三振数が減るとみている。

 メジャー投手の進化は近年、目覚ましいものがある。セットアッパーのストレートの平均球速は153キロ。山崎はそれ以下だし、ツーシームやスプリットのキレや落差もそれほどではない。特別に速い球を投げるわけでも、絶対的な決め球になる変化球を持ち合わせているわけでもないのだ。

 投手にとって何より重要なのはコマンド、狙ったところに正確に投げられる制球力だが、山崎のコントロールはあくまでも平均点。ツインズの前田クラスの制球力はない。

 山崎の獲得に興味をもつ球団があるのは事実だが、わたしはむしろ消極的だ。フロント幹部がそれでも欲しいと言ってきたら、マイナー契約が妥当だと答える。当初はマイナーでも、メジャーに昇格した場合はこれだけの給料を払うというスプリット契約が無難だと。

メジャーリーグ覆面スカウト)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも