「ヤクザになる理由」廣末登著

公開日: 更新日:

 人はなぜグレるのか。更生して立派な社会人になる人もいる一方で、グレ続けてヤクザになる人もいる。その違いは何か。犯罪社会学者が、元暴力団組員から話を聞き、犯罪や非行に関わる人間には、どのような社会的な力が影響を及ぼしているのかを考察した論考。

 在日韓国人3世で、特に家庭に問題があったわけではないが、中学からグレだし、暴走族、鑑別所、暴力団という道を歩んだIさん、両親とも大卒で自身も大学に入学したが、中高とも不良グループのリーダーを務め、覚醒剤を常用、その縁で暴力団員になり、暴力団社会でも成功したMさんら、7人の元組員を取材。彼らの人生から家庭や学校、仲間、そして個人的資質などが彼らの人生に与えた影響を分析する。(新潮社 760円+税)

【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較