「愛しの富士そば」鈴木弘毅著

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 著者は、小学生時代からひとりで暖簾をくぐるほどの無類の駅そば、立ち食いそば好き。その著者が立ち食いそば・うどんチェーン店の大手「名代 富士そば」全国116店の実食をし、その成果をまとめ上げたのが本書。

 立ち食いそばなんて、どこで食べても同じだろうと思ってしまいがちだが、富士そばは、ベースメニューや期間限定メニューを除いて、基本的に各店舗のメニューは店長が独自に決めており、その結果、店舗ごとにメニューがバラバラとなる。本書に登場するのは、しめじ生姜そば、肉しゃぶそば、鶏ねぎそば、ポパイそば、とろ玉ゆずほうれん草そば、トルネードポテトそば、ブレーメンそば、葉大根そぼろそば、辛唐そば……といった個性的なメニュー。その他、各種のうどん、ラーメン、丼物なども紹介され、メニューの豊富さをうかがわせる。

 実食リポ以外にも、富士そばの歴史、だしや製麺の秘密に迫り、24時間密着取材を敢行し、海外支店にも出掛けていくなど、まさに富士そばに関する百科全書。(洋泉社 1300円+税)

【連載】週末に読みたいこの1冊

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