「三流の維新一流の江戸」原田伊織著

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 薩摩・長州藩士が、封建的な徳川体制を打ち破り、西欧列強諸国による植民地化を防いで、日本を近代国家にしたというストーリーで語られる明治維新。果たして戦後日本人が学んだ近代史は、正しかったのか。

 本書は、明治維新を起点とする近代史を検証した歴史検証本だ。

 近代の幕開けとされる明治維新は、歴史上存在しないと著者はいう。この時期に起きたのは、薩長藩士による政治・軍事活動であり、ヒーローとして描かれる薩長の武士は、英国の支援を受けて大量の武器を買い入れている。それはアルカイダが大国から武器を供給されたのと同じであり、暗殺をもためらわない彼らは、テロリストでしかなかった。

 しかも、スローガンとなった尊王攘夷も、口実でしかない。むしろ、明治政権が全否定した江戸こそ、平和を維持し、エネルギーの循環体系が存在した社会だった。将来世代が生きる上でのヒントは、維新によって隠されてしまった江戸にこそあるという指摘が興味深い。(ダイヤモンド社 1500円+税)

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