「競争社会の歩き方」大竹文雄著

公開日: 更新日:

「競争」をテーマに経済学の思考法を解説した教養テキスト。

 日本では、競争社会という言葉が否定的な意味でとらえられている。しかし、著者は競争の促進は、それぞれの長所を見いだし、それを生かす方向へと人々を導き、結果として独占を阻止する契機になるという。競争に対してネガティブなイメージを持つことで私たち自身も大きな代償を払っているとも。競争のメリットを享受するのは、競争している本人ではなく、競争の結果、より良いサービスや商品を手にできる消費者だからだ。

 チケットの転売や政府が進める女性活躍推進、社会保障給付など、身近な問題を例に取り上げながら、適切に競争を促進、継続させる社会を実現するための方途を説く。

(中央公論新社 820円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  2. 2

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  3. 3

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  2. 7

    高市首相のいらん答弁で中国の怒りエスカレート…トンデモ政権が農水産業生産者と庶民を“見殺し”に

  3. 8

    ナイツ塙が創価学会YouTube登場で話題…氷川きよしや鈴木奈々、加藤綾菜も信仰オープンの背景

  4. 9

    高市首相の台湾有事めぐる国会答弁引き出した立憲議員を“悪玉”にする陰謀論のトンチンカン

  5. 10

    今田美桜「3億円トラブル」報道と11.24スペシャルイベント延期の“点と線”…体調不良説が再燃するウラ