「アンソロジー 死神」東雅夫編

公開日: 更新日:

「アンソロジー 死神」東雅夫編

 人々に死を告げ、冥界へといざなう死神をテーマにした作品を編んだ傑作集。

 巻頭は水木しげるが、作家の三島由紀夫の自決直後に発表したコミック「死神のささやき」。世の中が三島の死にいつまでも動揺し続けることを危惧した老人が、三島の霊魂がいまだにさまよっているのではないかと、現代のカミ「コケカ」さまに会いに行く。老人の悩みを聞いたコケカは、死神が仕事をサボっているのではないかと疑い、亡者の国へ行き、死神の悪だくみに気づくというストーリーだ。

 ほかにも、三遊亭円朝と三遊亭金馬(2代目)による落語「死神」や、柳家小三治による新旧の「死神」、その原典となったグリム童話「死神の名づけ親」、武者小路実篤著「死神と少女」など、時代やジャンルを超えた11作品を収録。

(KADOKAWA 1144円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が楽天・辰己涼介の国内FA争奪戦に参戦へ…年齢、実績的にもお買い得

  2. 2

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  3. 3

    囁かれていた「Aぇ!group」は「ヤベぇ!group」の悪評判…草間リチャード敬太が公然わいせつ容疑で逮捕の衝撃

  4. 4

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  5. 5

    ソフトB風間球打にはイップス疑惑…昨季のプロ野球“女性スキャンダル三羽ガラス”の現在地

  1. 6

    高市総裁は就任早々から人事で大混乱…女性応援団たちに“麻市内閣”ポストの目はあるのか?

  2. 7

    一発退場のAぇ!group福本大晴コンプラ違反に「複数人関与」疑惑報道…旧ジャニ“インテリ”枠に敬遠の風向き

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    崖っぷち渋野日向子に「日本人キャディーと縁を切れ」の声…外国人起用にこれだけのメリット

  5. 10

    くも膜下出血で早逝「ブラックモンブラン」41歳副社長の夫が遺してくれたもの…妻で竹下製菓社長が告白