通期予想は変わらず…「半沢直樹」をしゃぶり尽くせないTBS

公開日: 更新日:

 TBSの持ち株会社、東京放送ホールディングスが5日、上期(4―9月期)の連結経常利益を36.6%上方修正した。「コストコントロールが順調に進んでいる」というのが理由だが、通期は従来予想を変えなかった。メガヒットを出した局にしては慎重だ。

 テレビ制作会社の幹部は、「1箱840円の『倍返し饅頭』が売れたぐらいで喜んでいるからダメなんですよ」とタメ息である。

 最終回に平均視聴率42.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を叩き出し、社会現象にもなったテレビドラマ「半沢直樹」。放送が終わってもグッズの売り上げは好調だ。くだんの饅頭だって飛ぶように売れている。

 だが、この程度で満足しているから、「振り向けばテレビ東京」のポジションを抜け出せないのだという。

「もともと半沢は期待されていなかった。次のキムタクまでの“つなぎ”という位置づけだったと聞いています。それが大ヒットだから宝くじに当たったようなもの。こんなラッキーはありません。気の利いた局なら、しゃぶりつくしていますよ。例えばテレビ朝日は人気ドラマ『相棒』を繰り返し再放送している。平日の午後は、相棒ファンの高齢者を引きつけて夕方のニュースにつなげる作戦。これが見事にハマっている。なぜ、TBSはこの手法を見習わないのか。再放送はもちろん、NG集とか、特別編集とか、出演者を交えながらの特番を組んでもいいでしょう。映画化だって考えられる。あの手この手で視聴者を引きつけられるはずです。編成がアホなのか、社内調整する力がないのか。せっかくの最強コンテンツも、宝の持ち腐れです」(前出の制作会社幹部)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  2. 2

    7代目になってもカネのうまみがない山口組

  3. 3

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  4. 4

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  5. 5

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  1. 6

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  2. 7

    DeNA藤浪晋太郎がマウンド外で大炎上!中日関係者が激怒した“意固地”は筋金入り

  3. 8

    収束不可能な「広陵事件」の大炎上には正直、苛立ちに近い感情さえ覚えます

  4. 9

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  5. 10

    吉村府知事肝いり「副首都構想」に陰り…大阪万博“帰宅困難問題”への場当たり対応で露呈した大甘な危機管理