税金投入に批判も…過熱する「ゆるキャラ」ビジネスの実情

公開日: 更新日:

 2011年グランプリの「くまモン」(熊本県)が大ブレークして以来、ゆるキャラは町おこしや地域活性化になると、自治体や企業が血眼だ。運営に関わるイベント会社なども、濡れ手に粟の経済効果を狙っている。

 東京都北区の〈きたパンくん〉は公式ツイッターで、〈出世大名家康くん〉のバックに大手広告代理店がついていることをにおわす発言をしていた。

 だが、ゆるキャラビジネスはそんなにゆるくない。

「ゆるキャラは、育てるのが大変で、非常にデリケートな運営が求められます。ちょっとした“不祥事”が引き金で人気がガタ落ち、活動停止ということもあるからです。佐賀県鳥栖市の〈とっとちゃん〉は、10月下旬にラジオでわいせつな言葉を連呼し、年内の活動を自粛しています。広告会社に運営を丸投げし、管理を怠っていたことが原因でした。経済効果をもたらすどころか、人気が出ないまま引退同然のゆるキャラも少なくありません」(イベント会社関係者)

「くまモン」はこれまで、熊本県に300億円近い経済効果をもたらしたという。PRも含めれば、1000億円という声もある。この数字を見れば「オラが町にも」と誰もが考えるが、二匹目のドジョウがいるとは限らない。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因