「ごちそうさん」の小姑・キムラ緑子が語る「アラレちゃんメガネ」時代

公開日: 更新日:

 同志社のある京都は、優しい大人がたくさんいる街で、1000円やそこらで若者が一晩飲めてご飯も食べられる店がありました。今考えると、店の人が大学の教授や大人たちから多めにいただいて、帳尻合わせていたんだと思いますけど。当時は何も考えてないから「安くていい店」だと思って、毎晩稽古を終えると朝まで飲んで語っていましたね。

 この写真の頃にバイトしていたカレーショップ「ビィヤント」さんも優しくしていただきました。公演前はセリフを言いながら仕込みをしていても怒られないし、公演前で出勤が減ると、心配して時給を上げてくれた。そんなありがたい環境のおかげで20代は芝居だけ続けることができたんです。

 80年代の関西は、辰巳琢郎さんが主宰していた京大のそとばこまち、大阪の劇団☆新感線があって盛り上がっていた。関西で同時期に「熱海殺人事件」を演じるなんていう企画公演もありましたね。私はつかこうへいさんに憧れて、夜行バスで新宿に行き、つかさんの「熱海殺人事件」を見て、こっそりカセットテープに録音し、帰りのバスでそれを何度も聞く。京都に着く頃には完全コピーしていました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  2. 2

    7代目になってもカネのうまみがない山口組

  3. 3

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  4. 4

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  5. 5

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  1. 6

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  2. 7

    DeNA藤浪晋太郎がマウンド外で大炎上!中日関係者が激怒した“意固地”は筋金入り

  3. 8

    収束不可能な「広陵事件」の大炎上には正直、苛立ちに近い感情さえ覚えます

  4. 9

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  5. 10

    吉村府知事肝いり「副首都構想」に陰り…大阪万博“帰宅困難問題”への場当たり対応で露呈した大甘な危機管理