この補正予算がすんなり通るのか…国会は「ゆ党」ばかりで自民は暴走
先が思いやられるとはこのことだ。人気取りのためにただ膨らませたバブル、バラマキ補正がさしたる議論もないまま通過の怖さ。予算委の低調、追及の甘さ、すり寄るエセ野党。選挙結果が求めたのは自民の下野なのにこの始末。
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「責任ある積極財政」の名の下、金融市場を不安にさせる巨額補正予算案が11日、あっさり衆院を通過した。与党の自民党と日本維新の会に加え、国民民主と公明両党などの賛成多数で可決。12日から参院の予算委員会で審議されているが、参院は過半数に6人足りない少数与党ながら国民民主と公明が賛成するので、17日の国会会期末までの成立が確実だ。
予算成立にメドが立ち、各党の国会控室を回った高市首相は安堵の表情。与党の維新だけでなく、国民民主と公明にも、もちろん挨拶に出向いた。
しかし、だ。よくぞまあ、こんな中身の補正がすんなり通るものだ。一般会計の歳出は18兆円を超え、新型コロナ禍後で最大。その6割超を借金である国債でまかなう。人気取りのために、ただ膨らませたバブル予算、バラマキ予算である。
年度途中の不測の事態に対応するのが補正予算なのに、不要不急の「基金」に特別会計を含め2.5兆円も積み増した。防衛費のGDP比2%目標を今年度中に前倒しで達成するために関連経費を含め1.1兆円を計上した。物価高対策が最優先は名ばかりで、不人気の「おこめ券」も「来年1~3月の電気・ガス料金補助」もその場しのぎの1回こっきり。消費税減税をするわけでもなく、こんな程度で国民生活が潤うわけがない。


















