俳優・平田満が語る「老齢の境地だからこその役がやりたい」

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 トシを取ったら若い頃の何倍もいいお芝居ができるかといったら、そんなことはないですね。これといった強みはないんですが、ただ、こうして生きてきたことは意味がある。このタイミングでしか、このタイミングだからこその役に出合えるわけで、それが役者として一番の幸せです。

 僕もいいトシですが、さらにもう少しトシを重ねたら、自分が納得のできるおじいさんの役をやりたい。老齢の境地だからこそできるっていう役。僕は昔からおじいさんが好きでした。10代とか20代の頃から志村喬さんや笠智衆さん、2代目中村鴈治郎さんの演技を食い入るように見ていました。お三方とも一筋縄ではいかないおじいさんの役を飄々と演じられていた。それは誰も太刀打ちできない、でも、人の芝居を食っていないっていう。

 果たして自分が憧れる枯れたおじいさんの役ができるか。う~ん、まだまだ程遠いですねえ。

▽ひらた・みつる 1953年、愛知県出身。一昨年夏、東京では一日限りで上映された主演映画「モーニングセット、牛乳、春」(サトウトシキ監督)が今週14日から「ポレポレ東中野」にて再上映。

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