女優・岩崎ひろみ 大先輩の朝丘雪路に教わった「挨拶の所作」

公開日: 更新日:

 ほかにも、「畳のヘリは踏んじゃダメなのよ」「着物の袷と同じで、手を組む時は左手が上」「扇子の持ち上げ方ってお箸の持ち方にも通じるのよ。まず右手で持ち、左手を添えて右手で持つ」……小さな所作なんですけど、今でも鮮明に覚えています。

 挨拶の仕方も勉強になりました。楽屋でお化粧をされてる時に、誰かがご挨拶に来られると、わざわざお化粧の筆をおいて向きを変え、必ず目を見てご挨拶される。それは新人が来られても同じだったのです。

 舞台の時、そうめんをいただくにも、においが相手に失礼なので、薬味のネギを使わないとか。普通は「ごめんなさいね。おネギを入れたの」で済むのかもしれませんが、それをしないで相手のことを考える。なかなかできないことですね。

 時代劇を演じる時、若い役者さんには「所作指導」が必要ですが、私はありがたいことにやらなくてよかった。着物を着て記者会見をする時は左手を上にとか、無意識のうちにできているのは、やはり朝丘さんに教わっていたからです。

 お会いしてから間もなく、朝丘さんの日舞教室にも通うようになりました。そこでもそれこそ手取り足取り教えていただきました。物心ついた頃から日舞を習っておられただけあって、朝丘さんのしぐさ、立ち居振る舞いはとってもきれいで理にかなっていました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"