映画「素敵なダイナマイトスキャンダル」 監督が思い語る

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 1970~80年代のサブカルチャー・エロ雑誌界でヒットを連発した編集者・末井昭氏(69)の同名エッセーが原作。17日公開の「素敵なダイナマイトスキャンダル」(東京テアトル配給)でメガホンを取った冨永昌敬監督(42)に、本作に込めた思いを聞いた。

「ギャップにやられたんです」――。冨永監督が原作に出合ったのは12年前の2006年。「パチンコ必勝ガイド」のCMで女装していたオジサンの自らが背負っている衝撃的な過去がつづられていた。実の母親が、隣に住む年下の男性と恋仲になった揚げ句、ダイナマイトで心中したのだ。

「僕は末井さんが編集長をしていた過激な雑誌『写真時代』に間に合っていない世代で、そもそも末井昭なる人物が何者なのかも知らなかった。ただ、テレビで見る女装オジサンと、エッセーで壮絶な過去を告白している作者が同一人物であることに衝撃を受けたんです。しかも著書では自身のことを惜しげもなくさらけ出しているのに、普段は自己韜晦している。だまされたって思う一方で、屈託みたいなものは共有できた。案外、似ているのかもしれません」

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