レイザーラモンRG出渕誠さん<3>「家を継ぎたい」とウソ

公開日: 更新日:

 営業マンの仕事は午前9時から午後5時までだったが、入社3カ月を迎えるころには、昼間に芸人の仕事が入るようになった。テレビ番組の依頼も入り、掛け持ちできないほど多忙に。芸人で食べていくと決意し、大阪トヨタを辞めた。

「営業所長に辞意を伝えるときに、すぐに辞めることに引け目を感じて、『親が体調不良で家を継がないといけなくなった』とウソをついたんです。すると、『怒らんから本当のことを言ってくれ』と。バレていましたね。それで、学生時代にお笑いで賞を取っていたこと、これからは芸人一本でやりたいと本音を伝えました」

 その際の所長の言葉が今も脳裏から離れない。会社員生活で、最も記憶に残ったやりとりだった。

「『俺も、今の職業になるまで何度も職をかえてきた。やっと自分に合う仕事に出合って、続けていたら今の地位に就いた。コレだと思ったら、続けろよ』と温かく送り出してくれました。課長も応援してくれました。当時、セルシオの購入者しかもらえない高級時計も、『特別やぞ、頑張れよ』とはなむけにプレゼントしてもらったり……。これは今でも大事に持っています。トヨタは、初任給も高かったし、休みもきっちりあって恵まれた環境でした。入社時に作ったトヨタのクレジットカードは、今でも使っていますよ」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  2. 2

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  3. 3

    マツコが股関節亜脱臼でレギュラー番組欠席…原因はやはりインドアでの“自堕落”な「動かない」生活か

  4. 4

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  5. 5

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  1. 6

    5億円豪邸も…岡田准一は“マスオさん状態”になる可能性

  2. 7

    小泉進次郎氏8.15“朝イチ靖国参拝”は完全裏目…保守すり寄りパフォーマンスへの落胆と今後の懸念

  3. 8

    渡邊渚“初グラビア写真集”で「ひしゃげたバスト」大胆披露…評論家も思わず凝視

  4. 9

    「石破おろし」攻防いよいよ本格化…19日に自民選管初会合→総裁選前倒し検討開始も、国民不在は変わらず

  5. 10

    大の里&豊昇龍は“金星の使者”…両横綱の体たらくで出費かさみ相撲協会は戦々恐々