著者のコラム一覧
片岡たまき

神奈川県平塚市出身。元RCサクセション・マネジャー兼衣装係。夫は「パスカルズ」のバンドマスター、ロケット・マツ氏。著書に「あの頃、忌野清志郎と」(宝島社)。

幼稚園で画期的ライブ お客さんの園児がノリノリで踊った

公開日: 更新日:

 片岡さんは4年前の初夏、国立に今もある清志郎の実家を訪ねている。閑静な住宅街にある2階建ての古家。今や住人は親戚に代わっているが、よく手入れされた庭には藤棚があった。

「清志郎さんの私小説『十年ゴム消し』のカバーに描かれた絵が、子どもの頃の心象風景なのでしょう。文中にもその様子があります。のどかでいて切ない。誰しもが持つ普遍的な幼子の感情が書かれています。実家は、実際には国分寺市ですが、駅は国立が近い。いとこの方に聞いた子どもの頃の話では、『ここは国立だ』と言うと、清志ちゃんは『違う! 駅は国立でも住所は国分寺!』と譲らなかったんですって。こだわり屋の清志郎さんを垣間見る話です」

■国立は聖地

 国立は清志郎やRCファンにとっての聖地。歌詞には「多摩蘭坂」「一つ橋(一橋大学)」「大学通り」「南口(国立)」など、実際の地名や場所が多々登場する。

「家からは富士山が遠くに見え、近くに高圧電線の鉄塔がありました。それを見ているとファンの男性に声をかけられました。清志郎さんの私設ガイドのようなことをしているのか、『この電線は“五線譜”に見えるでしょう?』と粋なことを話していました。『そっかなぁ?』と私は思いましたけど(笑い)」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い