著者のコラム一覧
大高宏雄映画ジャーナリスト

1954年浜松市生まれ。明治大学文学部仏文科卒業後、(株)文化通信社に入社。同社特別編集委員、映画ジャーナリストとして、現在に至る。1992年からは独立系を中心とした邦画を賞揚する日プロ大賞(日本映画プロフェッショナル大賞)を発足し、主宰する。著書は「昭和の女優 官能・エロ映画の時代」(鹿砦社)など。

日本映画産業の“縮図”「東京国際映画祭」を盛り上げるには

公開日: 更新日:

 第31回東京国際映画祭のラインアップ発表記者会見が今週あった。国内最大の映画祭なので毎年注目している。今年は10月25日から開催される。終了した時点で総括を書くときもあるが、ひとつだけ、前もって注文を出したい誘惑にかられた。

 目玉は何といってもコンペティションだ。世界中から作品を集め、最優秀賞などを決める。問題は、そのグランプリ作品が例年あまり話題にならないことだ。どんな作品なのか。そもそも受賞後、いつ公開されたのか、分からないことだらけ。ここのグレードを何としても上げたい。

 グランプリ作品は、受賞からそれほど経たない段階で、相応の宣伝費、経費を投入して日本で公開すべき策を練ってほしい。そこにかかる資金の一部は、ごちゃごちゃと多い他の企画ものを減らして少し余裕をもたせた運営費から出す。国の助成金をあおぐことも検討していい。公開の規模は海外に広げてもいい。

 そこを大々的にうたうのだ。公開面まで、徹底して受賞作を大切にする。それが国内ばかりでなく、海外の映画人たちの間で話題になれば、おのずとクオリティーの高い作品だって集まると思う。コンペのグレードが上がり、映画祭自体の注目度も増すはずだ。

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