元戦場カメラマン小原玲氏が語る “現場100回”と自己責任論

公開日: 更新日:

 朝から晩まで公園でスマホを見ている大柄の中年オヤジ……。職質こそ免れたというが、時間つぶしと話しかけられた時の対策を兼ねて、「『ドクターX』を見ていました。『私、失敗しないので』の決めゼリフを繰り返し聞いていると、『撮影、失敗しないので』という妙な自信も湧いてきました(笑い)」。

 フライデーを経て、米国の通信社に所属し、湾岸戦争やソマリア内戦を取材する戦場カメラマンでもあった。1992年、バーレ政権崩壊のソマリアでは宿泊する予定だった宿が襲撃を受け、すんでのところで人質になる事態を免れた。恐怖と死と隣り合わせの世界に身を置いていたからこそ、シリアで拘束され、先日、日本に帰国したジャーナリスト・安田純平さんに向けられた「自己責任論」には思うところがあったという。

「日本は今も昔も国際情勢に関するニュースが他国に比べて極端に少ない。海外の紛争地で起こっていることに関心を持たない人が多いという現状が根底にあると思います。紛争地で虐げられている人たちが一番悲しいのは、無関心。命をも失うリスクが伴う中でシリアに関心を持って悲惨な現状を伝えようとした報道ジャーナリストの存在をどうとらえるか。議論されるべきはもっと深いところだと思っています」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束