玉川徹氏 暴走発言の真意「おためごかし」じゃつまらない

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 朝のワイドショー戦争で、テレビ朝日系の「羽鳥慎一モーニングショー」は3年連続視聴率1位。そんな人気番組で際立つのがこの人、玉川徹さんの歯に衣着せぬ発言だ。時にSNSで炎上も招くが、本人は気にする様子ナシ。視聴者もまさかテレ朝の社員だとは思っていないのでは。空気を読まない直言の原動力はどこにあるのか。

  ◇  ◇  ◇

  ――新元号が「令和」に決まった翌日、番組で「名は体を表す」とおっしゃっていました。まず、これについてお聞きしたい。

 やっぱり「令」の漢字が気になったんです。「命令」の「令」だから。そうしたら金田一秀穂氏(日本語学者)によると「令には『神のお告げ』という意味がある」ということだった。それで、「あー」と思ったんです。

  ――「神のお告げ」が安倍政権を表していると?

 神はお告げしないわけですよ。実際は人間が「神はこう言っています」と神を騙るだけ。日本の歴史を振り返ると権力と権威は別で、権力のある武家は権威がないから、それを朝廷や仏教に求めた。明治以降は政府が天皇を権威にして神様にした。安倍政権にはそういうものへのノスタルジーを常に感じるので、「名は体を表している」と思ったということです。

  ――元号の出典で国書にこだわったことには?

 保守政治家などは「日本の歴史と伝統を守る」と必ず言います。保守の人が最も守るべきは皇室・皇族の歴史と伝統で、まさに元号はそのもの。その元号はずっと中国の古典から出典を得てきて、「大化」から変わらないわけですよ。ところが今回、それを変えた。まあ、推察すれば中国の古典から取りたくないってことなんでしょうけど、そんな理由のために保守の人が大事にしてきた皇統の伝統をやめていいんですか。保守ではなくどちらかといえば進歩主義の僕ですら疑問です。

■ネトウヨは大事なお客さま

  ――はっきりモノを言うのでSNSなどで炎上したりしています。

 SNSは見ないようにしています。でも周囲に教えてくれる人が何人かいて。ただ、うちの番組を一番熱心に見ているのはネトウヨだと思うんです。番組を見ながらSNSに書き込んでいるわけで、一生懸命見てくれている。大事なお客さまですよ。

  ――番組での自分の立ち位置を意識していますか?

 新番組がスタートするにあたって羽鳥さんに「僕が悪役をやるので、羽鳥さんは善玉に徹して下さい」と言い、羽鳥さんも「それで行きましょう」と。僕はコメンテーターだけど、本質はディレクターなんです。今は僕らの番組が視聴率1位ですけど、以前は「とくダネ!」(フジテレビ系)が絶対的王者で、MCの小倉智昭さんはひとりで悪役と善玉をやっていた。「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)の宮根誠司さんも似たようなキャラクター。だったら、悪役と善玉を分けたらどうなのかなと以前から思っていたんです。

  ――じゃあ悪玉は演出なんですか?

 違う違う。自分の中にないものは無理ですから。自分の中の要素を強調して膨らませている感じです。最近は結構、素でやっています。ちょっと暴走気味で、時々反省しています。

  ――テレビ局の社員という立場なのに、暴走できるのは驚きです。

 会社はいいとは思ってはいないと思いますよ。でも視聴者の立場に立てば、社員だからって遠慮して当たり障りのないコメントで面白いですか? 僕ら出演者の間で「おためごかし」と言っているんですが、それじゃあつまらない。元号だって、他の番組では皆「素晴らしい」って言っていたけど、「本気か?」と思うわけですよ。どこか忖度して、褒めざるを得ないような雰囲気だからでしょう。

  ――テレビ番組も含め社会に同調圧力が蔓延している気がしますがどう思いますか?

 同調圧力は日本の特色でしょう。僕は子供の頃から「協調性がない」と通信簿に書かれてね。会社に入ってからも、同じように通信簿みたいなものに「協調性がない」と書かれてガッカリした覚えがあるんですよ。協調性がないのは日本ではダメな資質で、空気を読まなかったり、同調圧力に染まらなかったら不利益になる。でも協調性がないから自由にいろいろできたりする。僕みたいな人間がテレビに出てしゃべったりして会社側が嫌々ながらも良しとしているのだから、同調圧力はだんだん弱まってきているんじゃないですか。

  ――弱まってますか。

 これからAIなどがどんどん出てくる時代になる。産業革命くらいのインパクトがあるから、今までの生活や常識が通用しなくなると思う。同調圧力とか言っている場合じゃない。想像もつかないような社会になると思うんですよ。

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