時代考証から見るとNHK大河「麒麟がくる」は十分楽しめる

公開日: 更新日:

 逆に、さすがNHK大河、しっかり時代考証をやっていると納得させられるのはこんなシーンだ。道三の娘の帰蝶も光秀の母も、立て膝で座っている。女性が行儀悪いように見えるが、正座は江戸期からの座り方で、戦国時代は男も女もあぐらか片膝立て座りだったのだ。

 織田信秀は双六に興じながらマクワウリをかじる。マクワウリは美濃国真桑村のものがとくに美味といわれ、道三が気づかぬうちに、信秀は美濃の奥深くまで手を突っ込んでいたことを暗示する演出だった。領内の田で代かきを手伝う光秀が、へっぴり腰で鍬を振っているように見えたが、鍬はツルハシのように上から振り下ろすものではなく、土寄せや畝立ての農具なので、腰の高さで使うのだという。つまり、“へっぴり腰”が正しかった。

 以上、すべてNHKの時代考証業務担当のシニアディレクター大森洋平氏の著書「考証要集」「考証要集2」からの受け売りです。これをわきに置いて、突っ込みを入れたり感心したりしながら「麒麟がくる」を楽しむのも、面白いかもしれない。目からうろこが落ちるはずである。あっ、目からうろこも戦国時代劇ではNG。新約聖書の言葉だそうだ。

(コラムニスト・海原かみな)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網