著者のコラム一覧
三遊亭鬼丸落語家

昭和47(1972)年生まれ。長野県上田市出身。平成9年、三遊亭円歌に入門。前座名は「歌ご」。平成12年、二つ目に昇進し「きん歌」に改名。平成22年、「三遊亭鬼丸」襲名で真打ち昇進。NACK5「ゴゴモンズ」メインパーソナリティー。

新しい噺を覚える時は師匠と対面での口伝がルールだが…

公開日: 更新日:

「この2週間が勝負」と言われて随分経ちました。「今出たところです」とそば屋の出前の決まり文句を思い出した三遊亭鬼丸です。私の場合4月3日に上野鈴本演芸場で落語をしゃべってから落語をしゃべってません。それでも私はラジオ番組のレギュラーがあるので一日のしゃべる量はそれほど変わってませんが、噺家はそもそもおしゃべりが多いので話せないストレスは相当なものでしょう。Twitterの呟きも増えがちですし、落語のネット配信も増えてきました。

 YouTubeの場合、1000人のチャンネル登録者が収益の発生する節目だそうですね。まぁ銭金ではなく何かを発したい欲求がたまってるんですよ、みんな。落語家の配信を見るとスタッフが付いて企画として持ち込まれたと思われるものから、自宅で自発的に行ってるものまで、さまざまですね。内容も落語だけではなく落語家あるあるを短い動画にしたり(林家はな平)、噺家の手ぬぐいを紹介したり(五明樓玉の輔)とバラエティーに富んでます。よかったら調べてご覧ください。

 そもそもこういうときには噺の稽古をするべきなんですが、新しい噺を覚える時に、我々のルールでは対面での口伝という濃厚接触に該当するため、今はなかなかできないんですよね。目の前で教えてくださる師匠が一席実演し、それを覚えたあと、今度はこっちが実演し、間違いを直してもらってはじめて自分の持ちネタにできるんです。覚えたいネタをなかなか教わりに行けないというジレンマ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景