著者のコラム一覧
三遊亭鬼丸落語家

昭和47(1972)年生まれ。長野県上田市出身。平成9年、三遊亭円歌に入門。前座名は「歌ご」。平成12年、二つ目に昇進し「きん歌」に改名。平成22年、「三遊亭鬼丸」襲名で真打ち昇進。NACK5「ゴゴモンズ」メインパーソナリティー。

このままだと新宿裏通りに落語家の“立ちんぼ”出現するかも

公開日: 更新日:

 先ほど内幸町ホールで年4回開催している独演会の、予定していた5月29日の会が会場の5月いっぱいの閉館のため中止が決まり、これで7月下旬まで落語の仕事がなくなった三遊亭鬼丸です。

 いやぁどうなるんですかね、これから先。このままいつまでも落語をお客さまの前で出来ないのでしょうか。テレワーク落語会も開催されておりますが、やはり元来人気のある上級芸人にお声がかかってお客さんも大勢見てくれることでギャラが発生するわけですよ。ネット事情に疎かったり、名前が知れてなかったり、集客に苦労していた芸人たちはこの状況にお手上げです。このままあと3カ月だの半年先まで自粛モードの厳戒態勢だったりすると、当然その間は寄席も営業できないわけで、となると落語でしか食えない芸人たちはいろいろ考えなきゃいけません。

 ネットにうまくつなぐことができない年配の落語ファンにはデリバリー落語でしょうか。ウーバースマイルとか名乗ってお客のご自宅まで伺い、2メートル離れながら落語を演じることで収入を得るんでしょう。でも厳戒態勢のなか自宅で笑いのために落語家を招くことが不謹慎だと家族に批判されるかもしれません。そんなお客のために、立ちんぼ落語家が出てくるかもしれません。新宿のハイジア通りに集まる立ちんぼ落語家たち。そこに集まる落語ファンたち。値段交渉からネタ交渉が始まり「追加で2000円払うから文七元結聴かせてよ」「芝浜できるけどどう?」なんてやりとりになるかもね。そうなると安く大勢を聴きたい落語ファンは、大塚や巣鴨に行って「ピチピチ若手落語家3回転3000円」なんて看板が立ってる店に入って、入り口で「日刊ゲンダイ見ました」と言えば2000円になったりして。なのに、みっちり古典落語って言うから期待して入ったのに、小噺2席しかやらねぇなんてボッタクリじゃねぇか! なんて文句言うお客も出てきたりして。

 書いてて何が言いたいのかよくわかんないけど、とにかく一日も早く普通にお客さんの前で落語をやりたいなぁってお話ですよ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  3. 3

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  4. 4

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

  5. 5

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  1. 6

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  2. 7

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  3. 8

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  4. 9

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  5. 10

    長嶋一茂が父・茂雄さんの訃報を真っ先に伝えた“芸能界の恩人”…ブレークを見抜いた明石家さんまの慧眼

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも