二田一比古
著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

赤塚不二夫編<2>赤塚家の猫「菊千代」への取材が結んだ縁

公開日: 更新日:

 漫画家・赤塚不二夫(享年72)と芸能記者。結びつかない2人の出会いは赤塚家の愛猫「菊千代」だった。富士フイルムのCMに登場して話題を集めていた「バンザイする猫」の菊千代。どんな猫なのだろうと取材を申し込んだ。本業以外のマネジャーを兼ねていた真知子夫人が対応してくれた。私はギャグも含めて「菊千代さんにインタビューしたい」と取材の旨を伝えた。

「面白い企画ね。菊ちゃんに聞いてみる」と好反応。少し間を空け、「OKよ。ただし、その日の機嫌次第よ」と、さすがは赤塚夫人。ギャグで返す。

 後日、訪ねた下落合の「フジオ・プロ」。駅から徒歩5分ほどの住宅街にあった。3階建ての家の上にはバカボンのパパの像が乗っている。1階はアシスタントらの事務所。2階が居間。3階は夫妻の寝室などプライベートルーム。2階へ階段を上がった正面に喫茶店にあるようなガラス張り冷蔵庫。中には各銘柄のビール・ワイン・冷酒とバー並みにお酒がびっしり入っている。まるで酒蔵庫。

 ちなみに常連客になると、飲みたいお酒を取って居間に入るのが赤塚家のルールだった。10畳ぐらいの居間には大きなテーブルと座椅子。左奥にキッチンと8畳ほどの和室。数々の伝説を残した赤塚家の「いつでも宴会場」だった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗