てれびのスキマ 戸部田誠
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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

ハッピーなバカネタ もう中学生が目指すオモシロトラウマ

公開日: 更新日:

 吉本の養成所に入り、最初は漫才をやろうと思ったが、うまい人はたくさんいる。自分だけのものを考えなければと思っていたとき、薬局で段ボールの山積みを見つけ、「これだ!」と思った。養成所卒業後、4人組のお笑いユニットを組んだが、当時住んでいたアパートの大家さんがライブを見に来て「あなたのよさが消えちゃってる。ただ、売れたときに恨まれないために1年かけて脱退しなさい」とアドバイスを受けた(同前)。

 その助言どおり約1年後、ピン芸人に。07年には「自分を変えるためには、めっちゃ大変で、めっちゃ高い壁をつくるしかない」(ながのシティプロモーション「ナガラボ」15年4月24日)と、音や映像まで全て自分で作り上げた単独ライブを開催。翌年、正月の「さんまのまんま」(関西テレビ)に今田耕司のイチ押し芸人として出演し、ブレークを果たした。

「『なんだったんだあれ!』という“オモシロトラウマ”になるようなものができたらいいなと思っています。見た人の夢に出てきちゃうというくらいの基準」(同前)でネタを考えているというもう中。「ネタも、いつまでも『バカだよな』って言われるようなものをつくっていきたい」(同前)と語る。「2027年」も、きっと彼は「バカだよな」と言われるとにかくハッピーで訳の分からないネタをやり続けているだろう。

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