著者のコラム一覧
ダンカンお笑いタレント・俳優・放送作家・脚本家

本名・飯塚実。1959年、埼玉県毛呂山町生まれ。落語家を目指し立川談志に弟子入り。「立川談かん」として活動した後、たけし軍団入り。お笑いタレント、俳優、放送作家、脚本家と多才で、現在はTAPの専務取締役。

超テキトーな弟子だった俺は談志師匠にも口から出まかせ

公開日: 更新日:

「何? 俺のファン? なんで番号が……」「そーですよね、失礼ですよね、勝手に番号を調べたんですかね?(汗)とにかく、もうかけないように言いますので」と、どーにかその場を切り抜けようとしたが……この「が」がまたもや俺を血液凍結地獄へと突き落とそうとしたのだった。師匠は俺の言葉に予想だにしなかったことを言い出したのである。「ふ~ん、女のファン? ふ、ふ、面白えじゃね~か」と受話器を自分に渡せのしぐさをするじゃないのさ……ウソだろう~! あ~全部がバレる~!! と心の中で悲痛な叫びをあげながらも、「窮鼠猫を噛む」? 最後のあがきで電話の向こう側の女の子に師匠に合わせる演技の会話をしてくれ~と願い、受話器を渡すまでのわずかな時間に「師匠のファンですから!!」「変な人ってこともありますから短く切った方がいいと思います」と声を大きめにしたのだった。

 さて、その結末は……というと、なんと女の子がそこそこ落語のことを知っていたことも幸いし、電話を切った師匠は「う~む、なかなか若いのに感じがよかったぞ」と妙なニヤケ顔を見せたのだった。ふ~っ、九死に一生を得た~と、もちろん俺は師匠がリビングから出ていった途端に、コンニャクのごときにフニャフニャとへたり込んだのでした。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    世良公則氏やラサール石井氏らが“古希目前”で参院選出馬のナゼ…カネと名誉よりも大きな「ある理由」

  2. 2

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  3. 3

    浜田省吾が吉田拓郎のバックバンド時代にやらかしたシンバル転倒事件

  4. 4

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  5. 5

    「いま本当にすごい子役」2位 小林麻央×市川団十郎白猿の愛娘・堀越麗禾“本格女優”のポテンシャル

  1. 6

    幼稚舎ではなく中等部から慶応に入った芦田愛菜の賢すぎる選択…「マルモ」で多忙だった小学生時代

  2. 7

    「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    新横綱・大の里の筆頭対抗馬は“あの力士”…過去戦績は6勝2敗、幕内の土俵で唯一勝ち越し

  5. 10

    フジテレビ系「不思議体験ファイル」で7月5日大災難説“あおり過ぎ”で視聴者から苦情殺到