林家こん平さんは落語の門戸開いた先駆者 知られざる功績

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 落語家の林家こん平さんが17日、誤嚥性肺炎のため死去したことが21日、明らかになった。享年77。「笑点」(日本テレビ系)の放送開始から大喜利メンバーとして活躍。オレンジの着物と“チャラ~ン”の雄たけびで万人に愛された。

 作家で演芸評論家の吉川潮氏は「キャラクターを前面に出した噺家の先駆けでした」とこう続ける。

「江戸っ子のものだった落語の世界で、新潟出身を隠すどころか、チャーザー村など田舎生まれであることを笑いに変え、元気で声が大きいというキャラクターで人気者になった。おかげで地方出身者が入門しやすくなり、富山出身の立川志の輔、山梨出身の三遊亭小遊三、静岡出身の春風亭昇太のような逸材が誕生しているのはこん平さんの功績といえるでしょう」

 2004年に難病の多発性硬化症を発症。06年に「笑点」を降板するも、「都電落語会」を催し、今年の3月ごろまで新潟に赴くなど精力的に活動していたという。また東京パラリンピックの応援大使に就任。本来ならば東京五輪の会場にこん平さんの声援がとどろくはずだっただけに残念である。落語は誰も覚えていないが存在感は抜群。こん平さんがいなかったら志の輔も昇太も落語家になっていなかったかと思うと、その功績は偉大だ。

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