著者のコラム一覧
スージー鈴木音楽評論家

1966年、大阪府東大阪市生まれ。昭和歌謡から最新ヒット曲まで幅広いジャンルの楽曲を、社会的な視点からも読み解く。主な著者に「中森明菜の音楽1982-1991」「大人のブルーハーツ」「日本ポップス史 1966-2023」など。半自伝的小説「弱い者らが夕暮れて、さらに弱い者たたきよる」も話題に。日刊ゲンダイの好評連載をまとめた「沢田研二の音楽を聴く1980-1985」、最新刊「日本の新しい音楽1975~」は大好評。ラジオDJとしても活躍。

『イン・マイ・ライフ』のけれん味ないリズムが「老成」した歌詞とぴったり

公開日: 更新日:

アルバム『ラバー・ソウル』(1965年12月3日発売)⑤

ジョン・レノンとオノ・ヨーコ(C)Mirrorpix/ニューズコム/共同通信イメージズ

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■『イン・マイ・ライフ』

「老成」という言葉が浮かんでくる曲である。

 このときジョンは弱冠25歳。でも今の25歳とは違う。戦後生まれで、当時まだ10代後半だったベビーブーマーが世界中にうようよいた時代。1940年生まれの25歳はお兄さんである。

 さらに他のメンバーに先駆けて、さっさとシンシアと結婚し、さっさと長男ジュリアンが生まれている。ある意味、老成しても当然なのだ。

 歌詞の内容は、人生を振り返って、忘れられない場所や人のことを思い巡らせるもの。そして「それら以上に君を愛する」──。

 まるで死の間際、ベッドの上で愛妻に語りかけるような内容である。 

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