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平野悠「ロフト」創業者

1944年8月10日、東京都生まれ。71年の「烏山ロフト」を皮切りに西荻、荻窪、下北沢、新宿にロフトをオープン。95年に世界初のトークライブ「ロフトプラスワン」を創設した。6月、ピースボート世界一周航海で経験した「身も心も焦がすような恋」(平野氏)を描いた「セルロイドの海」(世界書院)を刊行。作家デビューを果たした。

「い・け・な・いルージュマジック」99%できないと思った

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竹内まりやさんのプロへの誘いは、ロフトが応援していたセンチメンタル・シティ・ロマンスの存在が前提でした。両者の出会いは何かを起こすと確信していました。日本の“かたくな”なロック界からは、センチの音楽は軟弱と誹謗されて『ニューミュージック・マガジン』(現ミュージック・マガジン)の編集長に公然とマイナス評価を付けられました。そこで立ち上がったのが(平野)悠さんでした。当のニューミュージック・マガジンを含めて音楽誌に敢然と反論広告を打ったのです。実に見事な行動でした。今でも高く評価されています。悠さんへの恩返しになると思いました」

 2020年に公開された映画「音響ハウス」が、東京都写真美術館ホールで3月21日~4月2日上映される。牧村氏によってRCサクセションの忌野清志郎坂本龍一がコラボした「い・け・な・いルージュマジック」の制作秘話が語られている。RCは74年オープンの荻窪から下北沢、新宿のロフトでライブを行い、坂本は烏山からロフト各店の常連だった。

「資生堂の宣伝制作部の人に呼び出され、春の口紅キャンペーン用に『ルージュマジック』というテーマを考えているのでアイデアを出してほしいと言われ、僕は『今は男も化粧する時代。男が歌えば面白い。YMOの坂本さんとRCサクセションの忌野さんのジョイントは?』と、2人を組み合わせることは99.99%できないと思いながら、つい口にしてしまったのです。もう二度とあり得ない難しいプロジェクトでした」 =つづく

【連載】ロフト創業者が見たライブハウス50年

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