吉本やジャニーズ、エイベックスも…芸能界ワクチン「職域接種」の舞台裏

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 新型コロナウイルスワクチン接種を巡って芸能界も慌ただしい動きを見せている。

 数ある芸能プロダクションのなかで先鞭をつけたのは吉本興業。所属芸人や社員、その家族ら約2500人を対象に職域接種を行う方針を固めたのだ。

「吉本が芸能プロダクションのなかで動きだしたのにはコロナ感染を予防することもあるが、今回、いち早くワクチン接種に動きだしたことで企業イメージをアップする目的があるようです」(放送作家)

 吉本興業以外にもジャニーズ事務所やエイベックスなどが職域接種の実施に向け動き始めている。

「しかし、所属事務所が職域接種に前向きなのはごく一部の大手プロダクションのみ。ワクチン代は国が持ってくれるため無料ですが、場所やワクチンの打ち手は自前。中小企業に過ぎない多くの中小プロダクションには不可能な話です。そのため芸能人の大半は自分が居住する自治体からのワクチン接種券を待つしかないわけです」(芸能プロ幹部)

日テレは関係者全員が接種可能

 そんな芸能人らに一筋の光明をもたらしたのが日本テレビだ。すでに同局は他局に先駆け新型コロナワクチンの職域接種を実施しているが、希望する芸能人にも接種を行うという。

「すでに『東京五輪』や『24時間テレビ』のスタッフの大半は接種を終えたといわれていますが、同局で働く局員や関係者など、計1万2000人以上にもモデルナ社製のワクチンを接種する計画を実行中なんです」(日テレ関係者)

 この一報に小躍りしているのが中小プロダクションに所属する芸能人の面々だという。

「日テレが内々に発表したワクチン接種対象者は同局で働く全ての人が対象。それは局員やスタッフはもちろん、警備員から出入り業者まで含まれます。日テレはもともと他局に比べて医療部門が充実していて、内科や歯科などの診療所が揃っており、局内に医師や看護師が数多く常駐しているんです。大会議室やスタジオを稼働し、状況をみながら1日あたり100人から500人の接種を目標にするそうです」(前出の日テレ関係者)

 早速、同局でレギュラー番組を持つ多くの芸能人がワクチン接種を希望しているというのも当然だろう。

 しかし、河野ワクチン担当大臣は先週、ワクチンの供給が追いつかないことを理由に職域接種の申請受け付けを一時停止することを表明。今週中に今後の方針を示す予定だが、エンタメ業界にとっては、ワクチン接種はまさに死活問題。大金を投じて接種態勢を整えたところで、肝心のワクチンがなければ意味はない。一刻も早い再開が待たれるところだ。

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