<9>私も師匠として幹部の師匠方と披露口上に並んだ時、夢のような感じでした

公開日: 更新日:

 談幸はその後、寄席の常連出演者となった。九月下席も末広亭の昼席に出演した。

「当然のことながら、寄席には不特定多数のお客さまがいらっしゃる。10日間出ていると、日々のお客さまの正直な反応が楽しみなんです。立川流の落語会は一門しか出ないので、お客さまが特定少数になってしまう。その点、寄席は毎日変わりますから、昨日はあれだけ笑ってたのに、今日はまるで笑わないこともある。お客同士が示し合わせてるんじゃないかと思うほど、受けたり受けなかったりする。90歳を過ぎても寄席に出てらした桂米丸師匠でさえ、『寄席は怖いよ』とおっしゃってました。改めて怖さを感じてます」

 談幸は持ちネタが多いことで知られる。それは落語協会に在籍していた頃、先代柳朝、志ん朝、先代円楽などのもとへ稽古に通っていたからだ。

「おかげで、三遊亭、古今亭、林家などの噺を覚えることができました。今、芸協の若手から『あの噺を稽古してください』と頼まれると、喜んで引き受けます。それが稽古をしてくれた師匠連への恩返しだと思って」  =つづく

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲