窪田正孝「ラジハ」は“種明かし”で失速が鮮明に…来年公開の映画化への不安

公開日: 更新日:

 13日に最終回を迎えた窪田正孝(33)主演の月9ドラマ「ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~」(フジテレビ系)の映画化が発表された。2022年4月29日に全国東宝系で公開される。今期のドラマは、19年4月期に放送された前作の続編だが、映画化の発表を受けネットでは<前作から時間が空いた今作ですら間延びしていた感じがしたのに、来年4月の映画化まで間が持つんだろうか>と不安視する声も上がっている。実際、第1シリーズで12%台だった世帯平均視聴率が今作は10%台に下がった。

「映画化が不安視されている最大の理由は、『ラジハ』のストーリーとしてのピークが第1シリーズの最終話で終わってしまっていることです。窪田さんが演じるX線写真の高い読影技術を持つ放射線技師の五十嵐唯織が、『どうして豊富な医療知識をもとにさまざまな患者を救っていけるのか』がドラマが関心を集めた理由のひとつでした。しかし、唯織が『実は医師免許を持っていたこと』が最終話で明かされ、視聴者は全ての点が線でつながり腹落ちできました。逆に言えば、一見冴えない放射線技師が奇跡のように毎回、患者を救っていく様子がこの作品の一番のカタルシスでもあり、意外性にもつながっていたのですが、それがなくなってしまった。種明かしがされた状態でスタートした第2シリーズは、第1シリーズの楽しみ方が成立しない。“客離れ”を起こしたのは当然の流れでしょう」(ある演出家)

 ラジハは基本的にストーリーが病院の中で展開される。同じフジテレビ系の月9枠で放送され、映画化もされた医療ドラマ「コード・ブルー」のように派手な見せ場があるわけではない。映画化して2時間前後の尺が持つのか疑問に思う人がいたとしても不思議ではない。

“優秀な医師”演じる本田翼の演技も不安要素のひとつ

 もうひとつの不安要素はヒロインで“優秀な医師”甘春杏を演じる本田翼(29)の演技力だろう。“CM女王”として君臨しつつある本田だが、そもそもラジハの制作陣は、本田には深みのある演技は求めてこなかったふしがある。月9ならギリギリ許せる本田の演技も、映画化となると、さすがについていけない視聴者も出るだろう。

 フジテレビは、20年に放送した深田恭子(39)の主演ドラマ「ルパンの娘」第2シーズンの視聴率が振るわなかったにもかかわらず、今年10月に劇場版の公開に踏み切って、案の定苦戦した。ラジハは特別編が20日に放送される人気ドラマでもある。せっかく固定ファンが付いているのだから、特別編で伏線を引くなど、映画が公開されるまでに打てる手は打っておいた方がいい。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    朝ドラ「あんぱん」豪ちゃん“復活説”の根拠 視聴者の熱烈コールと過去の人気キャラ甦り実例

  3. 3

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  4. 4

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  5. 5

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

  1. 6

    「時代と寝た男」加納典明(16)小熊を屋内で放し飼い「筋肉、臭い、迫力、存在感がぜんぜん違った」

  2. 7

    長嶋一茂が晒した「長嶋家タブー」の衝撃!ミスターとの“今生の別れ”、妹・三奈との根深い確執も赤裸々

  3. 8

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  4. 9

    手ごたえのない演奏を救ったのは山下達郎 弱冠22歳の雄叫びだった

  5. 10

    “Snow Manの頭脳”阿部亮平は都立駒場高校から“独学”で上智大理工学部へ 気象予報士にも合格

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  3. 3

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  4. 4

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

  5. 5

    (1)長嶋茂雄氏の「逆転巨人入り」は、銚子の料亭旅館の仲居さんの一言から始まった

  1. 6

    我が専大松戸がセンバツ王者で無敗の横浜に大金星も、達成感、喜びをあまり感じない理由

  2. 7

    永野芽郁「キャスター」“静かにフェードアウト説”一蹴!主演映画も絶好調で“稼げる女優”の底力発揮

  3. 8

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  4. 9

    長嶋茂雄さんは当然のように電車改札を「顔パス」しようとして、駅員に捕まった

  5. 10

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」