銀座シネパトスが池袋で復活「喜怒哀楽を刺激するようなイズムは継承できる」

公開日: 更新日:

「地下鉄が通ると、劇場にガタゴト音がして、座っているシートもかすかに揺れた。それが何とも良かった」

 そんな往年のファンの思い出話が花を咲かせている。東京は銀座・晴海通り、三原橋地下街にあったミニシアター「銀座シネパトス」。老朽化と耐震強度の問題から惜しまれつつ閉館して、間もなく10年。今や三原橋地下街も埋め立てられ、影も形も残っていないが、そのイズムを「銀座シネパトス復活映画祭」として蘇らせるとの発表があったのだ。

 発案はシネパトス最後の支配人、ヒューマックスシネマのシアター事業部長、鈴木伸英氏。シネパトスと同じ系列の池袋HUMAXシネマズで、シネパトス流を受け継ぐ特集上映を5月20日からスタートさせるという。

「延べ5年ほど、支配人を務めさせていただいたころ、サラリーマンの皆さんが仕事の合間に映画を楽しんだり、上映後に三原橋地下街のお店で一杯やっていかれる姿を間近に見ておりました。入退場が自由で、その昔はたばこの紫煙が立ち上っていた劇場は隠れ家といいますか、職場とはまた違う居場所としても機能していたのだと思います。当時とは社会も様変わりし、当時のまま再現することはままなりませんが、懐かしの作品やここでしか上映しないようなマニアックな映画、喜怒哀楽を刺激するようなイズムは継承できると思ったのです」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    眞子さん極秘出産で小室圭さんついにパパに…秋篠宮ご夫妻に初孫誕生で注目される「第一子の性別」

  3. 3

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  4. 4

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  5. 5

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  1. 6

    芳根京子“1人勝ち”ムード…昭和新婚ラブコメ『めおと日和』大絶賛の裏に芸能界スキャンダル続きへのウンザリ感

  2. 7

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  3. 8

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  4. 9

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  5. 10

    小泉進次郎氏「コメ大臣」就任で露呈…妻・滝川クリステルの致命的な“同性ウケ”の悪さ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  2. 2

    小泉進次郎氏「コメ大臣」就任で露呈…妻・滝川クリステルの致命的な“同性ウケ”の悪さ

  3. 3

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  4. 4

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  5. 5

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  1. 6

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  2. 7

    関西の無名大学が快進撃! 10年で「定員390人→1400人超」と規模拡大のワケ

  3. 8

    相撲は横綱だけにあらず…次期大関はアラサー三役陣「霧・栄・若」か、若手有望株「青・桜」か?

  4. 9

    「進次郎構文」コメ担当大臣就任で早くも炸裂…農水省職員「君は改革派? 保守派?」と聞かれ困惑

  5. 10

    “虫の王国”夢洲の生態系を大阪万博が破壊した…蚊に似たユスリカ大量発生の理由