(2)熱中症対策にスポーツドリンクは危ない…脂肪肝を招く
「熱中症が怖いのでスポーツドリンクを飲んでいる」「フルーツは健康にいいから夕食後のデザートにしている」「太らないようノンオイルドレッシングを使っている」
どれも正しそうだが、残念ながらすべて「脂肪肝」につながる悪い習慣だ。肝臓専門医として3万人の患者の診断と治療に携わり、250冊以上の著書のある「栗原クリニック東京・日本橋院」の栗原毅院長が言う。
「水分補給としてスポーツドリンクやソフトドリンクを飲むのは脂肪肝や糖尿病まっしぐらの悪癖です。ペットボトル500ミリリットルには角砂糖にして10個分に相当する糖分が含まれているものも多い。甘い飲み物には果糖が多く含まれる『果糖ブドウ糖液糖』が入っていることが多い。果糖は肝臓内だけで代謝される特徴があり、体内に入った大量の果糖はダイレクトに肝臓に向かい、余分な果糖は次々と中性脂肪に変換され蓄積されてしまう。結果、脂肪肝が急激に進んでしまうのです」
熱中症予防のための水分補給は水とお茶で十分。汗と共に神経を動かすためのナトリウムなどの電解質が失われるのでは、と恐れる人がいるが、よほど激しい運動をして大量の汗をかかない限り心配する必要はない。