二田一比古
著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

上島竜兵さんがトーク主体のバラエティー番組にはほとんど出演しなかった理由

公開日: 更新日:

 芸人が芸人として生きづらい時代になった。

 演芸が盛んだった昭和の時代は、落語家は落語を、漫才師は漫才をやっていれば人気も仕事も安定していた。

 演芸番組も数字の取れるコンテンツだったが、1981年に始まった「オレたちひょうきん族」で様変わりした。芸人がバラエティーに進出。本業の漫才ではなく、コントなど新たな一面を見せて人気を博した。平成・令和に入ると各局、バラエティーに芸人の出演は当たり前になった。なかでも若手の漫才師は欠かせない存在になった。

「昭和は“漫才をやりたい”志望者だったのに、近年は漫才を手段にタレントを目指すようになった。現在、バラエティーで活躍する人の多くは漫才出身。すでに漫才コンビ名も相方の名前もわからないほど」(テレビ関係者)

 島田紳助が2001年に立ち上げた「M-1グランプリ」は漫才師たちがこぞって覇を競った。優勝賞金よりも、その先にある仕事が魅力だった。事実、初代王者・中川家から最近ではサンドウィッチマンの活躍が群を抜いている。王者になっても誰もがバラエティーで活躍し成功しているわけではない。バラエティーに求められるのはフリーのトーク力。司会者に話を振られても即座に返せる力だ。それも芸人らしい面白さが求められる。関西風に言えば「オチのある話」だが、ネタを作って臨む漫才とは違ってくる。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗