滑舌が悪くて真田幸村が「さらだゆきむら」に聞こえる(笑)

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 神田山陽が講師を務める講談教室に入って間もなく、弟子入りが許された。1985年12月のことである。

「うちの師匠はとっても柔軟な考えを持っていて、『講談は男が演じるもの』という既成概念を打破して女流の弟子を取り続けました。私みたいな者まで取ってくれたのですから、ありがたい師匠です」

 前座名は神田ふづき。7月(文月)生まれであることから付けた。

落語の前座噺と同じように、講談には修羅場(ひらば)と言われる合戦場面などを読む稽古があります。ところが、私は滑舌が悪くて、真田幸村が『さらだゆきむら』と聞こえちゃうんです。サラダじゃまずいですよね(笑)」

 講談界にも階級制度があり、1990年に二つ目に昇進、茜と改名する。

「昌味さんが入門して、妹弟子ができたので、昇進できました。新作講談をやるようになったのはそれからです。実を言うと、講談をやめようかと考えたことがあるんです。滑舌が悪いというコンプレックスが抜けなかったので。でも、どうせなら自分で作った新作を演じて、お客さんが笑った顔を見てからやめようと思いました。それで、新宿の居酒屋でアルバイトした時の失敗談をもとに、新作を作って高座にかけたらとっても受けて、たくさん笑ってもらえたんです。とたんにやめる気が失せました」

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